“大鳥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおとり54.5%
おほとり45.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
青い空の中へ浮上うきあがったように広〻ひろびろと潮が張っているその上に、風のつき抜ける日蔭のある一葉いちようの舟が、天から落ちた大鳥おおとりの一枚の羽のようにふわりとしているのですから。
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「……大鳥おおとりがひの山に、わが恋ふるいもはいますと人のいへば、岩根いわねさくみてなづみ来し、よけくもぞなき。現身うつそみとおもひしいもが、玉かぎるほのかにだにも見えぬ、思へば。」
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
左舷さげん紅燈こうとう海上法かいじやうはふまもり、停泊とゞまれるふね大鳥おほとり波上はじやうねむるにて、丁度ちやうどゆめにでもありさう景色けしき! わたくし此樣こん風景ふうけい今迄いまゝで幾回いくくわいともなくながめたが
なにしろ路傍みちばたくさいきれが可恐おそろしい、大鳥おほとりたまごたやうなものなんぞ足許あしもとにごろ/″\してしげ塩梅あんばい
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)