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執事
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しつじ
ふりがな文庫
“
執事
(
しつじ
)” の例文
「こん夜は泊り番さ。いま女房にもいっといたが、万事君にお願いするよ。法要の
執事
(
しつじ
)
なんてしたこともあるまいがね。はははは」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこで
執事
(
しつじ
)
ウィックスティード氏は、鉄棒の化けものの
猛反撃
(
もうはんげき
)
をくった。ただ、
残酷
(
ざんこく
)
としか言いようのない、
無残
(
むざん
)
な
殺
(
ころ
)
されようであった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
「待て/\、それが贋物ときまつたら、錺屋の由五郎が、贋金造りにきまつた、直ぐ常大寺の
執事
(
しつじ
)
をつれて、女坂下へ來るやうにとさう言ふんだ」
銭形平次捕物控:274 贋金
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
執事
(
しつじ
)
の勝見伍策というのが出迎えましたが、直ちに私の兄で、赤耀館の当主であった丈太郎に取次ぎましたが、兄は
舌打
(
したう
)
ちをして顔の色さえ変えました。
赤耀館事件の真相
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして、その中に眼を光らせていたのは、なんと高梨家の
執事
(
しつじ
)
と称する、
白髪白髯
(
はくはつはくぜん
)
の怪老人ではなかったか。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
与次郎が寺のことはいちばんよく知っていて、いちばんよく働くから、貫主も一目も二目も置くことがあります。与次郎老人が一月寺の実際上の
執事
(
しつじ
)
でありました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
家令
(
かれい
)
か
執事
(
しつじ
)
かというふうにみせかけましたり御ひいきの芸人になりすましたりいたしまして旅へ出ましたらお遊さんは二人から
御寮
(
ごりょ
)
んはんと呼ばれるのでござりました。
蘆刈
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
東京から急を聴いて馳け付けた女中や、
執事
(
しつじ
)
などで、瑠璃子の床は
賑
(
にぎ
)
やかに取巻かれた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
フォン・リンデン伯爵夫人と、給仕に出ていた
執事
(
しつじ
)
との間に素早い
眼配
(
めくば
)
せが交された。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
とにかく、私は院に仕える者だから、院の
執事
(
しつじ
)
である成親卿が、院のご命令といって催されたことには、もちろん参加するのは当然のことで、それを、荷担しないなどとは申してはおりませんがね。
現代語訳 平家物語:02 第二巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
そこはバードック
卿
(
きょう
)
の
荘園
(
しょうえん
)
のある
高原
(
こうげん
)
の静かな土地で、荘園ではたらく
執事
(
しつじ
)
が、じぶんの
住居
(
すまい
)
に昼の食事にかえるとちゅう、
殺
(
ころ
)
されたのである。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
そのほか、
執事
(
しつじ
)
師直
(
もろなお
)
やら、つらなる諸大将もみな、
一偈一詠
(
いちげいちえい
)
ずつのかたちで、三十三首の歌を作り、即座に、尊氏はそれを巻物に清書して、寺へ納めた。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そんな生活をしているものだから、話し相手がほしいのですね。もっとも老人の
執事
(
しつじ
)
かなんかが一緒にいるんだそうですが、老人ではお話し相手になりませんからね
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その武士が来て案内を乞うと、有野家の
執事
(
しつじ
)
といったような老人がまず騒ぎはじめました。
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
途端に身体に感ずる
感電刺戟
(
かんでんしげき
)
、
執事
(
しつじ
)
の
矢口
(
やぐち
)
が呼んでいるのだった。さてはいよいよお待ち兼ねのお客様であるか。寝床をヒラリと飛び下ると、直ぐ左手の
衣裳室
(
いしょうしつ
)
へ突進した。——二分間。
空中墳墓
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
庫裏
(
くり
)
から訪づれると、住職の大
賢
(
けん
)
和尚
(
をしやう
)
は老齡の上、この事件で本堂再建の望みもフイになり、落膽して床に就いて居るといふので、
執事
(
しつじ
)
の
鐵了
(
てつれう
)
といふ四十年輩の僧侶が逢つてくれました。
銭形平次捕物控:274 贋金
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
藤吉郎は、さっそく
義昭
(
よしあき
)
の
館
(
やかた
)
へ出向いて、将軍家に
謁
(
えつ
)
を乞う——と、
執事
(
しつじ
)
の上野
中務大輔
(
なかつかさのたゆう
)
まで申し出た。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
口にしたこともないきたないことばを、おとなしい
執事
(
しつじ
)
が、めずらしく
吐
(
は
)
きすてた。つづいて、このやろう……このやろう、と
夢中
(
むちゅう
)
で
鉄棒
(
てつぼう
)
にステッキで、なぐりかかっていった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
畑柳家には、
執事
(
しつじ
)
の様な役目を勤めている、
斎藤
(
さいとう
)
という老人がいたのだけれど、あいにく不在の為に、三谷が代って、警察へ電話を掛け、事情を告げて、茂少年の捜索を依頼した。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
でてきた相手は、ガスコ氏の
執事
(
しつじ
)
のハンスであった。
怪星ガン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
執事
(
しつじ
)
の殿の宮めぐり
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宝蔵院
執事
(
しつじ
)
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“執事”の意味
《名詞》
家政や事務を取り仕切る人。
鎌倉時代・室町時代の官職の名前。
キリスト教の役職の一つ。助祭。輔祭。ディアコノス。
手紙の脇付の一つ。貴人に対して用いる。
(出典:Wiktionary)
“執事”の解説
執事(しつじ)とは、役職名であるが、使用された時期や場所によって意味合いが異なってくる。
(出典:Wikipedia)
執
常用漢字
中学
部首:⼟
11画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“執事”で始まる語句
執事令