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四半刻
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しはんとき
ふりがな文庫
“
四半刻
(
しはんとき
)” の例文
「二人はブラブラ歩いて居りました。竹屋の渡しで船をおりて、それから兩國まで、話し乍ら歩いて居ると、
四半刻
(
しはんとき
)
はかゝりますよ」
銭形平次捕物控:297 花見の留守
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
四半刻
(
しはんとき
)
、半刻、一刻と、やがて三時間近くも、押し黙って依然ごろりとなったままでしたから、とうとう初雷が夕だちを降らせました。
右門捕物帖:21 妻恋坂の怪
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
ただいちど、独りでみまったときも、ほんの
四半刻
(
しはんとき
)
あまりしかいなかったし、そのときでさえも、深入りをした話しは、二人ともしなかった。
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「最前から
四半刻
(
しはんとき
)
も、あれに立って
慄然
(
りつぜん
)
としたまま、動き得ないように
竦
(
すく
)
んでいる様子からして何とも不審な挙動だ」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「もしこの芳香をたてつづけに、
四半刻
(
しはんとき
)
というものをきいていたならば俺はそれこそ
色情狂
(
いろきちがい
)
になろう」
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
「二人はブラブラ歩いておりました。竹屋の渡しで船をおりて、それから両国まで、話しながら歩いていると、
四半刻
(
しはんとき
)
はかかりますよ」
銭形平次捕物控:297 花見の留守
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
あやうく鳴らそうとしたのを、目顔でしかりながら繰り返すこと
四半刻
(
しはんとき
)
。——しかし、その目は絶えず鋭く動いているのです。
右門捕物帖:21 妻恋坂の怪
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
そのときおせんは
譬
(
たと
)
えようもなく複雑な多くの感情を経験した。あとになって考えると、わずか
四半刻
(
しはんとき
)
ばかりのその時間は、彼女の一生の半分にも当るものだった。
柳橋物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「ちょいと立会って貰いたいことがある。板倉屋は清吉
兄哥
(
あにい
)
に任せて、ほんの
四半刻
(
しはんとき
)
清川へお顔を貸して下さい——と丁寧に言うんだぜ」
銭形平次捕物控:054 麝香の匂い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
勢い込んで、手代のあとに従いながら、駆けだしていったようでしたが、ものの
四半刻
(
しはんとき
)
もたたないうちにすごすごと帰ってきたのは、伝六、辰の両名でした。
右門捕物帖:16 七化け役者
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
お君の話のテンポの遅さと、八五郎の
逢曳
(
あいびき
)
? を享楽する
心持
(
こころもち
)
に
引
(
ひ
)
き
摺
(
ず
)
られて、いつの間にやら
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ほどの時間は
経
(
た
)
ちました。
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
四半刻
(
しはんとき
)
、半刻と、ついには一刻近くもじっと考え込んでしまったものでしたから、鳴り屋の千鳴り太鼓が、陰にこもって初めは小さく、やがてだんだんと大きく鳴りだしました。
右門捕物帖:19 袈裟切り太夫
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
それからまた
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)経ちました。事件は実に、突拍子もない形で、予想もしない破局へ押上げられていたのです。
銭形平次捕物控:135 火の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
待つ身には、
四半刻
(
しはんとき
)
が二刻にも三刻にも思えるような長さでした。
右門捕物帖:32 朱彫りの花嫁
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
ものの
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)も経った頃、平次は小脇に千両箱を抱えて勝ち誇ったように縁側に現われました。それを見ると
銭形平次捕物控:009 人肌地蔵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
待ち遠しい
四半刻
(
しはんとき
)
でした。
右門捕物帖:31 毒を抱く女
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
それに、時計もラジオもない世の中で、
半刻
(
はんとき
)
(一時間)や
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)の喰い違いは、どうにでも
誤魔化
(
ごまか
)
せたのです。
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
四半刻
(
しはんとき
)
!
右門捕物帖:27 献上博多人形
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
平次がすっかり緊張して、検屍の役人が来るまでの、たった
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかりを、恐ろしく能率的に使いました。
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから、顔を揃えるまでには
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)もかかりましたが、平次は寸刻も無駄にせずに、仕度の出来たのから順々に逢って行ったのです。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
これが徳之助を救う方法と聞かされなかったら、どんなに父親が引止めたところで、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)とも我慢をするお富ではなかったでしょう。
銭形平次捕物控:075 巾着切りの娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「梶さんがお出かけになったのは
戌刻
(
いつつ
)
(午後八時)少し過ぎ、お嬢さんがお出かけになったのは、それからまた
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)も後でございました」
銭形平次捕物控:067 欄干の死骸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お万に指図をして、二階から帰った人の膳を下げたり、それから後は二階へ坐り込んで
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかりの間、四畳半を覗かなかったというんです
銭形平次捕物控:125 青い帯
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかりも、竹の市を責めてみましたが、何としても、「千里の虎」だとは言いません。
銭形平次捕物控:042 庚申横町
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
未刻
(
やつ
)
半に始まって、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)もかかりゃしません、何分この仕事は急がせられておりますから」
銭形平次捕物控:033 血潮の浴槽
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お仲はフトそんなことに気が付いたのは、久吉が帰ってから
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)も経ってからのことです。
銭形平次捕物控:133 井戸の茶碗
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
見るのも、ガツガツしているようでたしなみが悪いと思い、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかり経って、汗も乾き、心持も落着いたところで、四人立会いのうえ開けてみました
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その間ほんの
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ほど。——遅れたというほどではなかったが、当の敵藤枝蔵人は、その時もう人に斬られて、橋の袂に
紅
(
あけ
)
に染んでこと切れていたのだ
銭形平次捕物控:087 敵討果てて
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
闇の中から湧いたような男が一人、清水屋敷の表からそっと入って行って、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ほど経つと、もとの表口から
四方
(
あたり
)
を忍ぶ様子でスルリと滑り出しました。
銭形平次捕物控:112 狐の嫁入
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
やや
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかり、
四方
(
あたり
)
が雀色になった頃に、平次は勝ち誇った様子で帰って来ました。
銭形平次捕物控:086 縁結び
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
亥刻
(
よつ
)
(十時)にこの家を出て、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)もかかって妻恋坂に着いている、申開きが伺いたい
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
しかし、美しい夕陽と十六の灯明と、甘美な香の煙と、素朴な祈りと、静かな音楽は、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)経たないうちに、多勢の人の心をすっかり
捉
(
とら
)
えてしまいました。
銭形平次捕物控:088 不死の霊薬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
番頭の徳三郎が帰ったばかり、その口から聞いた「
妖
(
あや
)
かし」が
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)も経たないうちに、越前屋の主人を殺した——と平次が直感したのも無理のない事でした。
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それからざっと
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかり、いいかげんしびれのきれた頃
潜
(
くぐ
)
り
門
(
もん
)
をギーと開けて
銭形平次捕物控:131 駕籠の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
番太の親爺が迎えに行ってから、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)も経つでしょうが、綾吉の死に様の凄まじさに、十二三人の若い同勢も、ツイ口を切る者もないほど緊張していたのです。
銭形平次捕物控:026 綾吉殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
とにもかくにも小僧を走らせて、百人町の重吉を呼んだのはそれから
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)の後。
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
下女のお初を呼んで訊くと、正にお道の言った通り、勇次郎の望みで、荘太郎の許しを受けて離室へ行き、薄茶を立てて、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ほど経ったというだけの事でした。
銭形平次捕物控:113 北冥の魚
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「よく考えてみるがいい。俺は
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかり、屋敷の内外を見廻って来る」
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)と経たぬうちに、事件は思わぬ大発展をしました。
銭形平次捕物控:136 鐘五郎の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
奥の一と間に集まったお通夜の衆は、世間体を憚って、本当の近親ばかり、平次はその中に交って、百万遍の
数珠
(
じゅず
)
を繰ったり、線香を上げたり、神妙らしい
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)を過しました。
銭形平次捕物控:070 二本の脇差
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
どこから槍が来るか、どこから鉄砲が来るか、それは全く不安極まる
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)でしたが、平次は小判形の迷子札と
睨
(
にら
)
めっこをしたまま、大した用心をするでもなく控えております。
銭形平次捕物控:051 迷子札
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
あとの三人はお
店
(
たな
)
の人達と一緒に、バラバラに出掛けるうち、——私は家から使いの者が来て、途中から
瓦町
(
かわらまち
)
まで引返し、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかり手間取って来ると、この始末でございました
銭形平次捕物控:063 花見の仇討
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
昨夜
(
ゆうべ
)
の泥の付いた袷を引掛けたまま飛出したのは、それから
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかり後のことですが、八五郎は骨の髄まで女臭くなったような気がして、神田川へ飛込んで洗おうか——といった
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「——金を出せ——ただそれだけです。何にも言いません。それっきり黙りこくって、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)もジッとしているんですもの、命より惜しい虎の子だって隠し切れるものじゃありません」
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
四半刻
(
しはんとき
)
も經つた頃、
淺草寺
(
せんさうじ
)
の晝の鐘が鳴りました。ど、どーんと」
銭形平次捕物控:297 花見の留守
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これだけのことを言うのに、ざっと
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)もかかりそうです。この調子で地代家賃の
居催促
(
いざいそく
)
をされたら相手はさぞ参るだろうと思うと、ポンポン言いながらも平次はツイ
可笑
(
おか
)
しくなります。
銭形平次捕物控:132 雛の別れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「皮肉を言っちゃいけません。螢沢の朝倉屋の寮の方は、たった
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)で調べが済みましたが、池の端まで帰って来ると、湯島の吉の野郎に逢って、久振りだから一杯つき合いねえと——」
銭形平次捕物控:244 凧の糸目
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
鳶
(
とび
)
の者と久良山三五郎の問答の間に平次は八五郎ともう二人の岡つ引を走らせ、人混みを東西の橋番所にやつて、
袂
(
たもと
)
に血の附いた
浴衣
(
ゆかた
)
を着た女を探させましたが、
四半刻
(
しはんとき
)
經
(
た
)
つてもそんな女は見當らず
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「鐘を聴いてから、
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)も経ったように思うか」
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ガラッ八は
四半刻
(
しはんとき
)
(三十分)ばかりすると帰って来ました。
銭形平次捕物控:055 路地の小判
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
四
常用漢字
小1
部首:⼞
5画
半
常用漢字
小2
部首:⼗
5画
刻
常用漢字
小6
部首:⼑
8画
“四半”で始まる語句
四半分
四半斤
四半
四半丁
四半可
四半時
四半桶