反問はんもん)” の例文
するとわたしはこちらからぎゃく反問はんもんして、わずかにこれに答えることができた。あの人たちにとってわたしが子でないならば、なぜぼくを捜索そうさくしたか。
著者ちよしやはこのときかれ反問はんもんして、きみはこの町家ちようか平家建ひらやだておもつてゐるかといつてみたが、該學生がいがくせいつぶかた眞相しんそう了解りようかいしたのは、其状況そのじようきよう暫時ざんじ熟視じゆくししたのちのことであつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
しからば善美ぜんびとはなんであるかと反問はんもんするであらう。それしよくくわんしてべたところ同工異曲どうこうゐきよくで、建築けんちくてはめてへば、ぜんとは科學的條件くわがくてきでうけん具足ぐそくとは藝術的條件げいじゆつてきでうけん具足ぐそくである。
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
いや、用人久賀彌門の調子には、此反問はんもんを待ち構へたやうな、妙なふくみがあつたのです。
とはねつけて、こんどは賛之丞さんのじょうから卜斎ぼくさいにむかって反問はんもんをあびせかけた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と小使は眼をしょぼしょぼさせて反問はんもんした。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
目賀野はいい気になって反問はんもんした。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
マチアはわたしの反問はんもんに返事ができなかったけれども、かれはけっして承服しょうふくしようとはしなかった。
「じゃア、なんですか?」とまた蛾次郎が反問はんもんした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)