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ぼくぜい
ふりがな文庫
“
卜筮
(
ぼくぜい
)” の例文
つぎに
卜筮
(
ぼくぜい
)
の迷信について一言する必要があるが、余が先年書いた『迷信解』の中に説明してあるから、その文を再録することにする。
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
文学士斎藤勤には、「中世における
陰陽学
(
おんようがく
)
と
卜筮
(
ぼくぜい
)
の研究」の一著がある。それだけで、大学を出てまもなく
夭折
(
ようせつ
)
してしまった。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
火を
溝渠
(
こうきよ
)
の中に焚きて食を
調
(
とゝの
)
へたり。手に
小鼓
(
タムブリノ
)
を
把
(
と
)
りて、我等を要して
卜筮
(
ぼくぜい
)
せんとしつれど、馭者は馬に
策
(
むちう
)
ちて進み行きぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
十種に餘る学問技術を身につけていたと云われ、医道、天文、
悉曇
(
しったん
)
、
相人
(
そうにん
)
、管絃、文章、
卜筮
(
ぼくぜい
)
、占相、舟師、絵師、
験者
(
げんざ
)
、持経者等々の道に練達してい
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
又或は凝る氣を生じて、神とか佛とか基督とか、或は其より下つて牛鬼蛇神の類の如きもの、
巫覡
(
ふげき
)
卜筮
(
ぼくぜい
)
方鑑
(
はうかん
)
の道、其の樣なことに心を委ぬるやうになるのもある。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
たとえば、儒者が
易経
(
えききょう
)
を講ずれども、ただその論理を講ずるのみにして、
卜筮
(
ぼくぜい
)
を
弄
(
もてあそ
)
ぶを恥ずるが如し。
物理学の要用
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
凶の籤にして中に大病あり命にはさはりなし、などいへる文句あり、善く当時の事情に適中し居たり。かかる事もあるによりて
卜筮
(
ぼくぜい
)
などに対する迷信も起るならん。(四月二十一日)
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
相手は「まあ
卜筮
(
ぼくぜい
)
よりは骨相のほうがましだろう」と言っているようであった。
自由画稿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
だから「
諸国銘葉
(
しよこくめいえふ
)
」の柿色の
暖簾
(
のれん
)
、「
本黄楊
(
ほんつげ
)
」の黄いろい櫛形の
招牌
(
かんばん
)
、「
駕籠
(
かご
)
」の
掛行燈
(
かけあんどう
)
、「
卜筮
(
ぼくぜい
)
」の
算木
(
さんぎ
)
の旗、——さう云ふものが、無意味な一列を作つて、
唯
(
ただ
)
雑然と彼の眼底を通りすぎた。
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
つぎに今日、多く日本に行われておるものは、人の吉凶禍福を占うことであって、すなわち
卜筮
(
ぼくぜい
)
、人相見の類であります。
妖怪学一斑
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
卜筮
(
ぼくぜい
)
を信じ、父母の大病に
按摩
(
あんま
)
の説を信じて草根木皮を用い、娘の縁談に
家相見
(
かそうみ
)
の指図を信じて良夫を失い、熱病に医師を招かずして念仏を申すは
阿弥陀如来
(
あみだにょらい
)
を信ずるがためなり。
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
だから「諸国
銘葉
(
めいよう
)
」の柿色の
暖簾
(
のれん
)
、「
本黄楊
(
ほんつげ
)
」の黄いろい
櫛形
(
くしがた
)
の
招牌
(
かんばん
)
、「
駕籠
(
かご
)
」の
掛行燈
(
かけあんどう
)
、「
卜筮
(
ぼくぜい
)
」の
算木
(
さんぎ
)
の旗、——そういうものが、無意味な一列を作って、ただ雑然と彼の眼底を通りすぎた。
戯作三昧
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
決して
卜筮
(
ぼくぜい
)
を取らないことにしているそうです
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また、
卜筮
(
ぼくぜい
)
、予知法のごときは、間接に種々の部門に関係を有するも、直接に関係する部門なきをもって、純正哲学の一門を設けてその中に属す。
妖怪学講義:02 緒言
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
ある迷信家が
卜筮
(
ぼくぜい
)
者につきて、自己の生命を予知せられんことを請いたれば、筮者判断して曰く、『今より幾年の後、某月某日に必ず死すべし』と。
迷信解
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
右のごとく、妖怪はたいてい内外両界相合して生ずるものなれども、なかんずく
卜筮
(
ぼくぜい
)
、予言のごときは、外界の事情と内界の作用の相関するものとす。
妖怪玄談
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
卜筮
(
ぼくぜい
)
、人相、
九星
(
きゅうせい
)
、方位のごとき観理開運に関する諸術、ならびに鬼神、霊魂、天堂、地獄のごとき死後
冥界
(
めいかい
)
に関する諸説、またみな妖怪の一種に属するなり。
妖怪学講義:02 緒言
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
以上は、偶合論より次第に説き去り説ききたりて、
卜筮
(
ぼくぜい
)
、方位、五行、九星のことに及ぶ。今、これを一結するに当たり、偶合のなんたるを明示せざるべからず。
妖怪学
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
俗に「当たるも八卦、当たらぬも八卦」というの類にして、
卜筮
(
ぼくぜい
)
をもって吉凶を卜すると同一理なり。
妖怪学
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
つぎに、迷信中の利あり害あるものを挙ぐれば、
卜筮
(
ぼくぜい
)
、人相、家相のごときものであろう。
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
第四種(
卜筮
(
ぼくぜい
)
編)
易筮
(
えきぜい
)
、
亀卜
(
きぼく
)
、
銭卜
(
ぜにうら
)
、
歌卜
(
うたうら
)
、
太占
(
ふとまに
)
、
口占
(
くちうら
)
、
辻占
(
つじうら
)
、
兆占
(
ちょうせん
)
、
夢占
(
ゆめうら
)
、
御鬮
(
みくじ
)
、
神籤
(
みくじ
)
妖怪学講義:02 緒言
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
巫覡
(
ふげき
)
、神降ろし、人相、
墨色
(
すみいろ
)
、
九星
(
きゅうせい
)
、方位、
卜筮
(
ぼくぜい
)
、
祈祷
(
きとう
)
、察心、催眠、その他諸幻術
妖怪学
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
また、マジナイなどもいたってすくなく、病気はすべて医者に見せて薬を与えてもらうようになっている。かく申すものの、人相、家相、
卜筮
(
ぼくぜい
)
などを信ずるものが全くないではない。
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
巫覡
(
ふげき
)
、神おろし、人相見、
墨色
(
すみいろ
)
、
卜筮
(
ぼくぜい
)
、予言、
祈祷
(
きとう
)
、察心、催眠、その他諸幻術
妖怪研究
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
巫覡
(
ふげき
)
、神降ろし、人相見、
墨色
(
すみいろ
)
、
卜筮
(
ぼくぜい
)
、予言、
祈祷
(
きとう
)
、察心、催眠、その他諸幻術
妖怪玄談
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
(六)
卜筮
(
ぼくぜい
)
、
御鬮
(
みくじ
)
、人相、家相、鬼門、方位、
九星
(
きゅうせい
)
、
墨色
(
すみいろ
)
等を信ぜぬこと。
迷信解
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
つぎに第三種の例を挙ぐるに、
卜筮
(
ぼくぜい
)
、予言、神知、
偶合
(
ぐうごう
)
等の類にして、外界の事情と内界の精神作用の相合して生ずるものをいう。しかれどもこれ、ただ大体についてその別を立つるもののみ。
妖怪玄談
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
いかに
卜筮
(
ぼくぜい
)
に長ずる人といえども、これを知ることはできません。
妖怪学一斑
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
第七、
卜筮
(
ぼくぜい
)
、
御鬮
(
みくじ
)
のこと。
迷信解
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
“卜筮”の意味
《名詞》
卜筮(ぼくぜい)
亀甲による亀卜や筮竹による占いにより占うこと。占い。
(出典:Wiktionary)
卜
漢検準1級
部首:⼘
2画
筮
漢検1級
部首:⽵
13画
“卜筮”で始まる語句
卜筮者
卜筮家
卜筮早考