“小鼓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こつづみ73.9%
こつゞみ13.0%
しょうこ4.3%
つづみ4.3%
タムブリノ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
音色は緩やかな平和な調べをようやくに強め、ばちの音が水を切るように聞えたとき、極めて柔しい小鼓こつづみの音が、三絃の調べにからみ合った。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
小鼓こつゞみは己巳席順の「十人扶持、御足五人扶持、鼓菊庵、五十四」で、同席順の「十人扶持、御足十人扶持、鼓泰安、五十九」の大鼓おほつゞみむかへて言ふのであらうか。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
金鈴きんれい小鼓しょうこを鳴らしながら今し勅使のこう将軍を仙院へ迎える礼をとっているものだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眼でも悪いのか、しょぼしょぼした目蓋をせわしなくふるわせながら、小鼓つづみの望月は二三歩先に立って道を拾う。
助五郎余罪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
火を溝渠こうきよの中に焚きて食を調とゝのへたり。手に小鼓タムブリノりて、我等を要して卜筮ぼくぜいせんとしつれど、馭者は馬にむちうちて進み行きぬ。