小鼓こつゞみ)” の例文
小鼓こつゞみは己巳席順の「十人扶持、御足五人扶持、鼓菊庵、五十四」で、同席順の「十人扶持、御足十人扶持、鼓泰安、五十九」の大鼓おほつゞみむかへて言ふのであらうか。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
丑滿刻ごろから小雨になつて、壞れたトタンのとひを流るゝ水の音が、小鼓こつゞみのやうであつた。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
すると、熊岡氏の画室アトリエから小鼓こつゞみがぽんぽん聞え出した。狸の腹鼓はらつゞみのやうなおとである。