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労
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ねぎら
ふりがな文庫
“
労
(
ねぎら
)” の例文
旧字:
勞
折よく定助も他出からもどって風呂に入ったところで、正造の顔をみるとまず長途の旅を
労
(
ねぎら
)
うのだった。だが正造は坐るといきなり
渡良瀬川
(新字新仮名)
/
大鹿卓
(著)
戸の外に出迎へしエリスが母に、馭丁を
労
(
ねぎら
)
ひ玉へと銀貨をわたして、余は手を取りて引くエリスに伴はれ、急ぎて室に入りぬ。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
米友は眼を
外
(
そ
)
らして横を向いて、能登守の
労
(
ねぎら
)
う言葉を好意を以て受取ろうとしません。屋敷に着いた時も、表から入らずに裏から入りました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「おう、郵どん、御苦労だな」長造が、古い
馴染
(
なじみ
)
の集配人を
労
(
ねぎら
)
った。「
判子
(
はんこ
)
を、ちょいと、出しとくれ」
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
姉は一同に別れの言葉を告げ、両親に愛育を感謝し、祖母の身の上を
労
(
ねぎら
)
い、自ら合掌して念仏してくれよとたのみ念仏の声につつまれて消ゆるごとくに死にました。
青春の息の痕
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
▼ もっと見る
お民特有のべそをかくような笑いを残して加奈子の京子に対する気苦労を
労
(
ねぎら
)
いながら、勝手の方へ立って行ったあとで、加奈子は此の間中から幾度も繰り返したように
春:――二つの連作――
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「もちろん御名誉に
疵
(
きず
)
の付かぬように、一日も早くお悩みの解決するよう、全力を尽しますが、随分御苦労なさいましたな。お察しいたします」としみじみ
労
(
ねぎら
)
ってくれた時には
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
その日の
裡
(
うち
)
に厚く
労
(
ねぎら
)
ひて家人に
暇
(
いとま
)
を与へ、家屋
倉廩
(
そうりん
)
を封じて「公儀に返還す。
呉坪太
(
くれつぼた
)
」と大書したる木札を打ち、唯、金銀、書画の類のみを四駄に負はせて
高荷
(
たかに
)
に作り、
屈竟
(
くっきょう
)
の
壮夫
(
わかもの
)
に口を取らせ
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
小作を
搾
(
しぼ
)
り
僕
(
こもの
)
を酷使し、辛苦かえりみざる段不届き至極、しかも今回憤起の百姓、ご領主へ嘆願に赴く途次、汝の屋敷へ立ち寄りしところ、
労
(
ねぎら
)
わんとはせず無頼漢を集め、武器をもって攻撃したる段
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
思入って
労
(
ねぎら
)
う言葉。お雪は身に染み、胸に
応
(
こた
)
えて
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ロイド眼鏡が部下を
労
(
ねぎら
)
う様に云った。
恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
なつかしい
逢瀬
(
おうせ
)
の、互いに
労
(
ねぎら
)
う挨拶を交わす時にも、兄妹ともしあわせな心地につつまれました。
青春の息の痕
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
自分は自分の青春と別れを告げんと欲するに臨んで、じつに無量の感慨に浸らずにはいられない。自分は自分の青春に対してかぎりなき愛惜を感じる。そして
労
(
ねぎら
)
う心地をさえ抑えることができない。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
“労”の解説
労(ろう)とは律令制の官人が官職に勤務すること及びその勤務期間を指す。労効(ろうこう)ともいう。また、特定の官職における勤務期間を年労(ねんろう)とも称した。
(出典:Wikipedia)
労
常用漢字
小4
部首:⼒
7画
“労”を含む語句
疲労
労働者
労働
徒労
辛労
労苦
博労
塵労
足労
労力
苦労人
心労
功労
勤労
気苦労
苦労
御苦労
気労
慰労
労症
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