初冬しよとう)” の例文
初冬しよとうこずゑあわたゞしくわたつてそれからしばらさわいだまゝのちはたわすれてまれおもしたやうに枯木かれきえだかせた西風にしかぜ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
文芸院学士アカデミシヤンアンリイ・バタイユの新作「炬火たいまつ」を演じると云ふので巴里パリイ初冬しよとうの劇壇はその方へ一寸ちよつと人気を集めて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
駿河臺するがだいすこしものさびれたところに、活動くわつどう廣告くわうこくあか行燈あんどんが、ぽつかりとついてゐたのがめうあたまのこりました。なんだかそれが如何いかにもかう、初冬しよとう一夜いちやといふやうなかんじを起させました。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)