うつし)” の例文
旧字:
巻中の画、老人が稿本かうほん艸画さうぐわしんにし、あるひは京水が越地にうつし真景しんけい、或里人さとびとはなしきゝに作りたるもあり、其地にてらしてあやまりせむることなかれ。
巻中の画、老人が稿本かうほん艸画さうぐわしんにし、あるひは京水が越地にうつし真景しんけい、或里人さとびとはなしきゝに作りたるもあり、其地にてらしてあやまりせむることなかれ。
大きな柳の枯枝に、なぶられている立札を見ると、「御廻状うつしの事」というものがある。本文を読んでみると
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
税関附ぜいくわんづき官吏くわんりて、大蔵省おほくらしやうから桑港税関長さうかうぜいくわんちやうてた書面しよめんうつしれる。ると、一周会員しうくわいいん荷物にもつ東京駐剳大使とうきやうちうさつたいし照会せうくわいがあつたので、一々検査けんさくはふるにおよばぬとの内訓ないくんである。
検疫と荷物検査 (新字旧仮名) / 杉村楚人冠(著)
床の間には、うつしで見て知っている、応挙おうきょの美女の幽霊が、おなじく写して掛っていた。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
即刻鵞筆がペンと墨と紙を用意してその原書をはじめからうつし掛けた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)