“手写”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅしゃ66.7%
しゆしや33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手写しゅしゃの法華経一巻を、都の妻へとどけてくれとの頼みには、いつか果たしてやれる自信もあった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高氏はかねて亡き俊基から死の前夜に「……いつの日か妻に手渡して給われ」と頼まれていた彼が幽居で手写しゅしゃした法華経一部と、和歌の詠草えいそう一帖とを、忘れずに持って西上したのであった。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
唯懐ただおもひき人に寄せて、形見こそあだならず書斎の壁に掛けたる半身像は、彼女かのをんなが十九の春の色をねんごろ手写しゆしやして、かつおくりしものなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)