円満えんまん)” の例文
旧字:圓滿
そのうち香織かおりえんあって、鎌倉かまくらんでいる、一人ひとりさむらいもととつぎ、夫婦仲ふうふなかたいそう円満えんまんで、そのあいだ二人ふたりおとこうまれました。
もっとも恋愛の円満えんまん成就じょうじゅした場合は別問題ですが、万一失恋でもした日には必ず莫迦莫迦ばかばかしい自己犠牲じこぎせいをするか、さもなければもっと莫迦莫迦しい復讐的精神を発揮しますよ。
或恋愛小説 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しもわれ等が、古代の啓示の矛盾を指摘し、いずれの啓示も、決して円満えんまん具足ぐそくもって任ずるものでないことを告ぐれば、彼等はドグマだらけの神学者の常套語などをやときたりて
来往らいおうつねならずして身を終るまで円満えんまん安心あんしん快楽かいらくはあるべからざることならん。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
一郎は臨終のジュリアから頼まれたとおりの謝罪のことを矢走千鳥やばせちどりに伝えることを忘れなかった。そして、これもジュリアの望んでいたように、彼は千鳥と結婚をした。二人の仲は極めて円満えんまんである。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これがのぞみどおり円満えんまんおさまればなん世話せわはないのでございますが、つき浮雲むらくもはなかぜとやら、なに両家りょうけあいだ事情じじょうがあって、二人ふたりうあっても一しょになることができないのでした。
夫婦仲ふうふなかいたって円満えんまんで、双方そうほう親達おやたちたいそうよろこびました。