“えんまん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
円満71.4%
圓滿14.3%
怨懣14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっとも恋愛の円満えんまん成就じょうじゅした場合は別問題ですが、万一失恋でもした日には必ず莫迦莫迦ばかばかしい自己犠牲じこぎせいをするか、さもなければもっと莫迦莫迦しい復讐的精神を発揮しますよ。
或恋愛小説 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そのころにはまだ、ほんのりえかけてゐた紫陽花あぢさゐのそのはなも、もういまでは、まどかにまんまるく、圓滿えんまんいてゐることだ。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
天皇てんのうさまをはじめ、皇族方こうぞくがたのうちで、圓滿えんまんうたつくられたおかたさがしてると、それから時代じだいさがつて、南北朝なんぼくちようのはじめごろ伏見天皇ふしみてんのう、それからその皇后こう/″\さまの永福門院えいふくもんいんといふおかた、このお二方ふたかた
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
一時はその怨懣えんまんだけで、いっさい他を顧みる余裕はなかったというのが実際であった。しかし、しばらくの狂乱の時期の過ぎたあとには、歴史家としての彼が、目覚めてきた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)