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傅
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つ
ふりがな文庫
“
傅
(
つ
)” の例文
英国に
火傷
(
やけど
)
した指を火を近づけて火毒を吸い出さしむる民俗あり、蝮に咬まれた処へその蝮の肉を
傅
(
つ
)
けて治すような
同感療法
(
ホメオパチー
)
じゃ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
此故に
縦令
(
たとひ
)
おしろいの広告が全紙面を
填
(
うづ
)
むとも、
粉白
(
ふんはく
)
を
傅
(
つ
)
くるに意なきものがこれを咎めようとはせぬのである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それも製作技術の智慧からではあるが、
丸太
(
まるた
)
を組み、
割竹
(
わりだけ
)
を編み、紙を
貼
(
は
)
り、色を
傅
(
つ
)
けて、インチキ大仏のその眼の
孔
(
あな
)
から
安房
(
あわ
)
上総
(
かずさ
)
まで見ゆるほどなのを
江戸
(
えど
)
に作ったことがある。
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
老いたるかな、衰へたるかな、只だ是れ
屍
(
しかばね
)
の脂粉を
傅
(
つ
)
けて行くものゝみ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
南渡の後呉俗もっとも盛んで、皆脂粉を
傅
(
つ
)
け盛んに粧飾し、針縫を善くし、呼んでいう皆婦人のごとし。その首たる者を、師巫行頭と号す。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
絿
(
ちぢ
)
らせた
明色
(
めいしょく
)
の髪に金粉を
傅
(
つ
)
けて、肩と腰とに
言訣
(
いいわけ
)
ばかりの赤い着物を着た女を、客が一人
宛傍
(
ずつそば
)
に引き寄せている。金井君は、「己は肺病だぞ、傍に来るとうつるぞ」と叫んでいる。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
一部始終を申立てた。
阪東訛
(
ばんどうなま
)
りの雑つた
蛮音
(
ばんおん
)
で、三戦連勝の勢に乗じ、がん/\と
遣付
(
やりつけ
)
たことであらう。もとより事実を陰蔽して白粉を
傅
(
つ
)
けた談をするが如きことは
敢
(
あへ
)
てし無かつたらう。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
蘆茎を
簳
(
やがら
)
とし、猟骨を鏃とし、その尖に
件
(
くだん
)
の毒を
傅
(
つ
)
けて簳中に逆さまに挿し入れ
蔵
(
おさ
)
め置き、用いるに臨み抜き出して尋常に簳の前端に
嵌
(
は
)
め着く。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その路に処々大木の皮摩損するものあり。土地の掘れたる処あり。これ土あるいは木脂を身に
摩
(
す
)
り
傅
(
つ
)
けて堅くするなり。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
セイロンではカバラゴヤと呼び、今もその
膏
(
あぶら
)
を皮膚病に用い、また
蒟醤葉
(
きんまのは
)
に少し
傅
(
つ
)
けて人に噛ませ毒殺す。
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
人により好き嫌いあるべきも、香油質のやや粘ったもので、予自身は甚だ好きだったが、医者が
頑癬
(
たむし
)
の異態だろうとて薬を
傅
(
つ
)
けても今に全癒せぬが、香液は三年切りで出でやんだ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ローマの婦女ことごとくその真似もならず、香具師の工夫で驢乳を脂で固めて
鬢附油
(
びんつけあぶら
)
ごとき板とし売った。タヴェルニエー説に、東欧のノガイ人は馬肉や馬脂を熱して金創に
傅
(
つ
)
け、神効ありというと。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
煙草脂
(
タバコやに
)
を
傅
(
つ
)
くれば
出
(
い
)
づ。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
傅
漢検1級
部首:⼈
12画
“傅”を含む語句
傅人
傅役
傅家甸
太傅
師傅
傅育
傅彩
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