“よいん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
余韻73.1%
余音21.2%
余韵1.9%
餘音1.9%
餘韻1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うど——ん、という声を続けるところで急に咽喉のどふさがってしまったらしいから、せっかくの余韻よいん圧殺おしころされたような具合であります。
とにかく吉川はやっとに落ちたらしい言葉遣ことばづかいをして、なおその当人の猿という渾名あざなを、一座をにぎわせる滑稽こっけい余音よいんのごとくかえした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
手は刀を離さず、必死となっ夢我むが夢中、きらめくやいばは金剛石の燈下にまろぶ光きら/\截切たちきる音はそらかく矢羽やばねの風をる如く、一足退すさって配合つりあいただす時はことの糸断えて余韵よいんのある如く、こころ糾々きゅうきゅう昂々こうこう
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
餘音よいんとほくわたりて、到るところに咏嘆のひゞきをとゞめぬ。うれしの鐘の音や、人間の言の葉にのぼりがたきわがいくそのおもひ、この鐘ならで誰か言ひとかむ。
清見寺の鐘声 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
縱令たとひ化物ばけものても、それ理性的りせいてき乾燥無味かんさうむみなものであつて、情的ぜうてき餘韻よいんふくんでない。したがつてすこしも面白味おもしろみい。ゆゑ文運ぶんうん發達はつたつしてると、自然しぜん化物ばけものくなつてる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)