“よゐん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
餘韻80.0%
余韻20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丁度子刻こゝのつ(十二時)、上野の鐘がかすかに餘韻よゐんを引いて鳴り止むと、何處からともなく、ユラリと出て來た者があります。
上野の子刻こゝのつの鐘が、その最後の餘韻よゐんを闇の中に納めると、石田清左衞門は、豫て用意した席へピタリと坐りました。
さわやかな夜風が襟に吹いて、上野の鐘が頭の上で鳴るやうに、九つを告げます。その最後の音が余韻よゐんを殘して闇の中に消えると、平次は何んとはなしに武者振むしやぶるひを感じました。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)