余韻よゐん)” の例文
旧字:餘韻
さわやかな夜風が襟に吹いて、上野の鐘が頭の上で鳴るやうに、九つを告げます。その最後の音が余韻よゐんを殘して闇の中に消えると、平次は何んとはなしに武者振むしやぶるひを感じました。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)