“余音”の読み方と例文
旧字:餘音
読み方割合
よいん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
格別! と言い切って、口をまた固く結んだその余音よいんが何物を以ても動かせない強さに響きましたので、いまさらに女は狼狽ろうばいして
とにかく吉川はやっとに落ちたらしい言葉遣ことばづかいをして、なおその当人の猿という渾名あざなを、一座をにぎわせる滑稽こっけい余音よいんのごとくかえした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
春の夜の寒さを呼び出すような按摩の笛が、ふるえた余音よいんを長くひいて横町の方から遠くきこえた。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)