“ふりみだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
振乱75.0%
振亂25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
髪をオドロと振乱ふりみだした半狂乱のていでバタバタと駈けて来て、折から日比谷の原のはずれに客待ちしていたくるまを呼留め、飛乗りざまに幌を深く卸させて神田へと急がし
お葉は初めて手をゆるめた。荒鷲の爪から逃れ出たぬくどりのように、冬子は初めてほッと息をいたが、髪を振乱ふりみだした彼女かれの顔には殆ど血色ちのいろを見なかった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
聞て重四郎成程々々なるほど/\好氣味よいきみなり然し此まゝかうしても置れまいと兩人つぶやき居る折から此物音に驚きて隱亡をんばう彌十ひげ蓬々ぼう/\かみ振亂ふりみだし手には鴈投火箸がんどうひばし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たづさへて駈付かけつけ見れば是は如何に餘りし黒髮くろかみ振亂ふりみだせし廿四五歳の女と三十ぢか色白いろしろき男とくみつほぐれつ爭ひ居たしかば扨は此奴等こやつら色事いろごと喧嘩けんくわにてもなすかや併し見て居られぬとて漸々に双方さうはう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
はなれず二人の娘に逢してくれかみもおどろに振亂ふりみだし狂氣の如き形容ありさまに長庵ほとんどあぐみはて捨置すておくときは此女から古疵ふるきずおこらんも知れぬなりどくくはば皿とやら可愛さうだがお安めも殺して仕舞しまほかは無いが如何なる手段で殺してくれん内で殺さば始末しまつが惡し何でも娘兩人に逢してやる誘引出おびきだし人里遠き所にて拂放ぶつぱなすより思案は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)