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振乱
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ふりみだ
ふりがな文庫
“
振乱
(
ふりみだ
)” の例文
旧字:
振亂
剰
(
あまつさ
)
え陰々として、
裳
(
もすそ
)
は暗く、腰より上の白き婦人が、
長
(
たけ
)
なる髪を
振乱
(
ふりみだ
)
して
彳
(
たたず
)
める、その姿の凄じさに、予は寧ろ幽霊の
与易
(
くみしやす
)
さを感じてき。
黒壁
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
忽
(
たちま
)
ち人の跫音に
心附
(
こころづ
)
いたと見えて、灰色のおどろ髪を
振乱
(
ふりみだ
)
しつつ
此方
(
こなた
)
を
屹
(
きっ
)
と
顧
(
みかえ
)
った。市郎はつかつかと
其
(
そ
)
の
眼前
(
めさき
)
に現れた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
髪をオドロと
振乱
(
ふりみだ
)
した半狂乱の
体
(
てい
)
でバタバタと駈けて来て、折から日比谷の原の
端
(
はず
)
れに客待ちしていた
俥
(
くるま
)
を呼留め、飛乗りざまに幌を深く卸させて神田へと急がし
四十年前:――新文学の曙光――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
お葉は初めて手を
弛
(
ゆる
)
めた。荒鷲の爪から逃れ出た
温
(
ぬく
)
め
鳥
(
どり
)
のように、冬子は初めてほッと息を
吐
(
つ
)
いたが、髪を
振乱
(
ふりみだ
)
した
彼女
(
かれ
)
の顔には殆ど
血色
(
ちのいろ
)
を見なかった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
先
(
ま
)
ず入口に黒髪を
振乱
(
ふりみだ
)
して
横
(
よこた
)
わっているのは
彼
(
か
)
のお葉で、
彼女
(
かれ
)
は胸や肩や
喉
(
のど
)
に
数
(
す
)
ヶ所の重傷を負っていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
振
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
乱
常用漢字
小6
部首:⼄
7画
“振”で始まる語句
振
振舞
振返
振袖
振向
振顧
振分
振廻
振子
振翳