“のぢ”の漢字の書き方と例文
語句割合
野路100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
駕籠(かご)なんぞに窮屈(きうくつ)な思(おも)ひをして乘(の)つてゐるよりは、輕(かる)い塵埃(ほこり)の立(た)つ野路(のぢ)をば、薄墨(うすずみ)に霞(かす)んだ五月山(さつきやま)の麓(ふもと)を目當(めあ)てに歩(ある)いてゐた方(はう)が、どんなに樂(たの)しみか知(し)れなかつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
春(はる)の野路(のぢ)をガタ馬車(ばしや)が走(はし)る、野(の)は菜(な)の花(はな)が咲(さ)き亂(みだ)れて居(ゐ)る、フワリ/\と生温(なまぬる)い風(かぜ)が吹(ふ)ゐて花(はな)の香(かほり)が狹(せま)い窓(まど)から人(ひと)の面(おもて)を掠(かす)める、此時(このとき)御者(ぎよしや)が陽氣(やうき)な調子(てうし)で喇叭(らつぱ)を吹(ふ)きたてる。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
路傍(みちのべ)の柳は折る人の心に任(まか)せ、野路(のぢ)の花は摘む主(ぬし)常ならず、數多き女房曹司の中に、いはば萍(うきくさ)の浮世の風に任する一女子の身、今日は何れの汀に留まりて、明日(あす)は何處の岸に吹かれやせん。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)