“のみち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ノミチ
語句割合
野路65.4%
野道23.1%
野径7.7%
野逕3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人と話しながら、あたまの中でほかのことを考えるよりも、お高は野路のみちでも一人でたどって考えたいことを考えたかった。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
にたのまれぬを男心をとこごゝろといふ、それよあきそら夕日ゆふひにはかにきくもりて、かさなき野道のみちよこしぶきの難義なんぎさ、あひしものはみな其樣そのやうまをせどもれみなときのはづみぞかし
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
今日の日曜を野径のみち逍遙しょうようして春を探り歩きたり。藍色あいいろを漂わす大空にはまだ消えやらぬ薄靄うすもやのちぎれちぎれにたなびきて、晴れやかなる朝の光はあらゆるものに流るるなり。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
松林を徘徊はいかいしたり野逕のみち逍遥しょうようしたり、くたびれると帰つて来て頻りに発句を考へる。試験の準備などは手もつけない有様だ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)