“たいひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
堆肥63.2%
待避10.5%
大悲5.3%
泰否5.3%
苔皮5.3%
貸費5.3%
退避5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見出すように思ったとしても——これはちょうどだれかが堆肥たいひのなかにいつかなくした宝石を見るように思うのと同じことだよ。
(新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
待避たいひ、待避しなくてはいけません」
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
風体ふうていによりて夫々それ/″\の身の上を推測おしはかるに、れいるがごとくなればこゝろはなはいそがはしけれど南無なむ大慈たいじ大悲たいひのこれほどなる消遣なぐさみのありとはおぼえず無縁むえん有縁うえんの物語を作りひとひそかにほゝゑまれたる事にそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
これを宗鑑、守武らの自ら吟じ自ら聴き独り作り独り喜ぶに比すれば、形勢の変遷、時運の泰否たいひただ月鼈げつべつ霄壌しょうじょうのみならず。
古池の句の弁 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
海水はその緑なる苔皮たいひをして、高く石壁にぢ登らしめ、巍々ぎゝたる大理石の宮殿も、これが爲めに水中に沈まんと欲するさまをなし、人をして危殆きたいの念を生ぜしむ。
「いやそう云う事は全くあるよ。僕は大学の貸費たいひを毎月毎月勘定せずに返して、しまいにむこうから断わられた事がある」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これは常識による推理ですが、針目博士はあの部屋の爆発危険ばくはつきけんをかんじて、あなたがた係官を隣室りんしつ退避たいひさせた。そしてじぶんひとり、あの部屋にのこった。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)