“しつく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
為尽41.7%
仕尽16.7%
疾苦16.7%
疾駆16.7%
疾驅8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新聞記者としてアラン限りの悪い事を為尽しつくした揚句あげく、大正十一年の下半期に到って、東京中の新聞社からボイコットを喰った上に、警察という警察
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
伝法院の唯我教信が調戯からかい半分に「淡島椿岳だからいっそ淡島堂に住ったらどうだ?」というと、洒落気しゃれけと茶番気タップリの椿岳は忽ち乗気のりきとなって、好きな事仕尽しつくして後のお堂守どうもりも面白かろうと
元より民の疾苦しつくを顧みるの入道ならねば、野に立てる怨聲を何處いづこの風とも氣にかけず、或は嚴島行幸に一門の榮華を傾け盡し、或は新都の經營に近畿きんきの人心を騷がせて少しも意に介せず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
さかなやの自転車が疾駆しつくし、おう、けさは、やけに富士がはつきり見えるぢやねえか、めつぽふ寒いや、などつぶやきのこして、私は、暗い便所の中に立ちつくし、窓の金網撫でながら、じめじめ泣いて
富嶽百景 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
それもわづかくはからんだ晝顏ひるがほはなに一ぱいりやうそゝいではあわてゝ疾驅しつくしつゝからりとねつしたそらぬぐはれることもるのであるが
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おどろくべき迅速じんそくあし空間くうかんを一直線ちよくせんに、さうしてわづか障害物しやうがいぶつであるべきこずゑすべてをしつけしつけはやしえて疾驅しつくしてるのはいまもうすぐである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)