“為尽”の読み方と例文
読み方割合
しつく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
如何なる不遇の詩人も、爾の懐に憂をることが出来る。あらゆる放浪ほうろう為尽しつくして行き処なき蕩児も、爾の懐に帰って安息を見出すことが出来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
新聞記者としてアラン限りの悪い事を為尽しつくした揚句あげく、大正十一年の下半期に到って、東京中の新聞社からボイコットを喰った上に、警察という警察
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
其間そのあいだにも酒や博奕ばくちや女狂いや、悪い道楽は何でも為尽しつくした。うなると、二人が仲にも温かい春の続こう筈はない。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)