“したざしき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下座敷81.3%
下坐敷6.3%
下坐舗6.3%
階下座敷6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一度下座敷したざしきで若々しい女の笑い声が聞えた時などは、誰か御客が来ているようだねと尋ねて見ようかしらんと考えたくらいである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
おりから下坐敷したざしきより杯盤はいばんはこびきしおんななにやらおりき耳打みゝうちしてかくしたまでおいでよといふ、いやたくないからよしてお
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
つき下坐敷したざしきへは何處どこやらの工塲こうばの一れ、どんぶりたゝいてじん九かつぽれの大騷おほさはぎに大方おほかた女子おなご寄集よりあつまつて、れいの二かい小坐敷こざしきには結城ゆふきとおりき二人限ふたりぎりなり
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
下坐舗したざしき昼食ちゅうじきを済して二階の居間へ戻り、「アア熱かッた」ト風をれている所へ梯子バタバタでお勢があがッて参り、二ツ三ツ英語の不審を質問する。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
その癖下坐舗したざしきでのお勢の笑声わらいごえは意地悪くも善く聞えて、一回ひとたび聞けばすなわち耳のほら主人あるじと成ッて、しばらくは立去らぬ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
阿弥陀沢の山の湯宿、藤屋の階下座敷したざしき、ちょうど梯子段の裏にあたって、七月とはいえ、山の夜気は膚寒いのに、ぱらりと障子を取り払った大一座だ。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)