“ししう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
刺繍54.5%
始終9.1%
厠臭9.1%
屎臭9.1%
志州9.1%
泗洲9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのなかには、栄子がはじめて良人や子供と捨三を訪問したとき締めてゐた、黒襦子くろじゆすに草花の刺繍ししうのある帯などがあつた。
質物 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
始終ししう「はつはつはつは」といふ風にわらつてゐられるのが、フロツクでもたると、詞とほり呵々大せうになる。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
いふまでもなく先生はわたしの三田文科ぶんくわ生時だいからの先生であるが、球突たまつきでは始終ししう喧嘩けんくわあひ手で、銀座裏ぎんざうらの日勝亭せうてい勝負せうふあらそつて、その成績せいせきで風月どう洋食ようしよくのおごりつこをしたなどもしばしばである。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
熱も少しあるらしく、いやりとした風がえりもとや首すぢにあたるごとにぞくぞくする。それに風のかげんで厠臭ししうがひどくて堪へられぬ。
赤蛙 (新字旧仮名) / 島木健作(著)
その点では一二の大家たいか先生の方が、はるかに雑俗の屎臭ししうを放つてゐると思ふ。粗密は前にも書いた通り、気質の違ひによるものである。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
持同心跪踞ひざまづき居る時に警蹕けいひつの聲ともろともに月番の老中志州ししう鳥羽とばの城主高六萬石從四位侍從松平右近將監しやうげん乘包のりかね殿上座に着座ちやくざあり右の方三でふほど下り若年寄上州館林たてばやしの城主高五萬石從五位に朝散太夫てうさんのたいふ太田備中守源資晴すけはる殿引き續いて寺社奉行丹羽たんば國永井郡園部そのべの領主高二萬六千七百石從五位朝散太夫小出信濃守藤原英貞ふぢはらひでさだ殿大目付には
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
南京から出発して安徽あんきの寿州——江蘇の泗洲ししう——江蘇のはい県——山東の金郷——それから現在の泰安と、蒋介石の主力が一戦ごとに北上してゐる地図だ。
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)