“ぬいと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
刺繍50.0%
繍取33.3%
縫取16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その次来た時には御納戸おなんどの結び目に、白いちょう刺繍ぬいとった襟飾えりかざりを、新聞紙にくるんだまま、もし御掛けなさるなら上げましょうと云って置いて行った。それを安野やすのが私に下さいと云って取って帰った。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
長い総のついた帯には繍取ぬいとりのあるさまざまの袋を下げているのを見て、わたくしは男の服装の美なる事はむしろ女にまさっているのをうらやましく思った。
十九の秋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
肩裾かたすそと称して、芝居で見る熨斗目のしめの着物などとは反対に、わざわざ肩と裾の部分を縫取ぬいとりして丈夫にしたのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)