“ぬひとり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
刺繍90.9%
9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
編物だの刺繍ぬひとりだの、まあそんなことをね(意味ありげに)それから、もつと外のこともしましたの、無論ご存じでせうがトルヷルトは結婚するとすぐ役所の方を引きました。
人形の家 (旧字旧仮名) / ヘンリック・イプセン(著)
それから帽子の下に巻いてゐた刺繍ぬひとりのあるきれけた。女は窓の外へ来た時、実はそんなに濡れてはゐなかつた。さも濡れたらしい様子をして、草庵に入れて貰はうとしたのである。
さうして、最後に、皺くちやになつた絹の手巾が、しなやかな指の間で、さながら微風にでもふかれてゐるやうに、ぬひとりのあるふちを動かしてゐるのに気がついた。
手巾 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)