“ぬひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヌヒ
語句割合
奴婢37.5%
31.9%
刺繍16.7%
11.1%
奴娘1.4%
奴稗1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その日の暮つかた、われは家内やぬちの又さきにも増して物騷がしきを覺え、側なる奴婢ぬひに問はんとするに、一人として我に答ふるものなし。
地合ぢあひは永久、ぬひもまた永久だ。われらが死ねば宇宙も死ぬ。別の生物が別の情感をもつて世界に現はれる時、別の宇宙が生れる。
落葉 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
芯をまない蝋燭が仕事をしてゐる内に光が弱り、ものゝ影が私の周りにある刺繍ぬひをした古い帷帳とばりの上に薄暗くうつり、廣い古風な寢臺ベッドの掛布の裾の方は黒く
みどりかみかつらまゆ皓齒かうしあたか河貝かばいふくんで、優美いうび端正たんせいいへどおよぶべからず。むらさきかけぬひあるしたうづたまくつをはきてしぬ。香氣かうき一脈いちみやく芳霞はうか靉靆たなびく。いやなやつあり。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
奴娘ぬひは其に持ち場/\の掃除を励む為に、洗つたやうになつた境内に出て来た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「ゲエルのマリヤなるブリジツト」といふグレゴリイ夫人の伝説のはじめに「ブリジツトは春の初めの日の日の出る時に生れた。母はコンノートの奴稗ぬひであつた。天の使が彼女に洗礼を ...
灯火節 (新字旧仮名) / 片山広子(著)