“こうかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
磽确51.9%
口角14.8%
岬角7.4%
宏閣3.7%
後閣3.7%
狎客3.7%
猴玃3.7%
考覈3.7%
行客3.7%
高閣3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼の不屈の精神はこの磽确こうかくの荒野にあっても、なお法華経の行者、祖国の護持者としての使命とほこりとを失わなかった。
肉のたるんだ先生の顔には、悠然たる微笑の影が浮んでいるのにかかわらず、口角こうかくの筋肉は神経的にびくびく動いている。
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
火を背になし、沖のかたを前にして立ちたいをそらせ、両のこぶしもて腰をたたきたり。仰ぎ見る大ぞら、晴に晴れて、黒澄くろすみ、星河せいかしもをつつみて、遠く伊豆の岬角こうかくに垂れたり。
たき火 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
あるいは何々しゃくにして市内市外に許多あまた高甍こうぼう宏閣こうかくかまえている人よりも以上の租税そぜいを払っている例すらある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
深院しんいん後閣こうかく哀禽あいきんが昼をひとしおせきとしていた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いやー珍客だね。僕のような狎客こうかくになると苦沙弥くしゃみはとかく粗略にしたがっていかん。何でも苦沙弥のうちへは十年に一遍くらいくるに限る。この菓子はいつもより上等じゃないか」と藤村ふじむら羊羹ようかん
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
獼猴のごとくたけ七尺、能く人行健走す、名づけて猴玃こうかくという、一名馬化、同じく道を行く婦人に、好き者あればすなわちこれを盗みて以て去る〉、『奥羽観跡聞老志』四に、駒岳の神は
(B)民俗学的の考覈こうかくとしては柳田国男先生の「郷土研究」第三巻に収めたもの、(C)舞踊史的の観点に立脚したものでは、小寺融吉氏著の「近代舞踊史論」における記事を主なるものとして
獅子舞雑考 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
石山、松山、雑木山ぞうきやまと数うるいとま行客こうかくに許さざるき流れは、船をってまた奔湍ほんたんに躍り込む。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それにしても、彼は安土城の高閣こうかくから、城下の殷盛いんせいを見るたびに、文化というものの正体をいつも不審に考えずにいられなかった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)