“くわいし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
懷紙71.4%
懐之14.3%
懐紙14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たもとにも、懷中ふところにも、懷紙くわいしなかにもつてて、しんつて、眞顏まがほで、ゑてぐのがあぶらめるやうですごかつたとふ……ともだちはみなつてる。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたくしはかみに柏軒の妻狩谷氏俊が、安政乙卯の地震の時、中橋の家より湯島なる兄懐之くわいしの家へ避難した記を抄し、ちなみに俊が遺文数種の事を言つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
狩谷懐之くわいしの茶番に用ゐた木刀は、髹𩋡きうしつ金環、実に装飾の美を極めたもので、懐之はこれを伊沢氏にあづけて置いた。安石は倉皇これを佩びて馳せ去つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
湖畔こはん里余りあまり、沿道えんだう十四あひだ路傍ろばうはなそこなはず、えだらず、霊地れいちりましたせつは、巻莨まきたばこ吸殻すいがらつて懐紙くわいしへ——マツチのえさしはして
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)