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きやうち
もし
昔から
世俗で
云ふ
通り
安心とか
立命とかいふ
境地に、
坐禪の
力で
達する
事が
出來るならば、
十日や
二十日役所を
休んでも
構はないから
遣つて
見たいと
思つた。
そして、
近頃はだいぶ
技法にも
自信を
得て
來たが、
運に
左右されてしまふ
或る
境地だけはどうにも
仕方がなく、
時にあまりに
衰運に
沈湎させられると、ちよつと
麻雀にも
嫌厭たるものを
感じる。
是より先き
妾の
尚ほ
郷地に滞在せし時、
葉石との関係につき他より正式の申込あり、
葉石よりも直接に旧情を温めたき
旨申来るなど、心も心ならざるより、東京なる
重井に
柬して
其承諾を受け