“からかみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カラカミ
語句割合
唐紙74.5%
襖子15.9%
4.8%
襖紙2.1%
唐襖1.4%
紙門1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唐紙からかみへ手をかけると、建付けの悪いに似ず、心持よく滑って少し荒らした古畳の六畳が、おおうところなく一と目に見られるのでした。
執達吏は其の産衣うぶぎをも襁褓むつきをも目録に記入した。何物をも見のがさじとする債権者の山田は押入おしいれ襖子からかみを開けたが、其処そこからは夜具やぐの外に大きな手文庫が一つ出て来た。
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
僧「形は絵にいたようなものだ、朦朧ぼんやりとして判然はっきり其の形は見えず、只ぼうと障子やからかみへ映ったり、上の方だけ見えて下の方はけむのようで、どうも不気味なものじゃて」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
襖紙からかみを開けて、いそいそと入って来たのは、主人の佐吉、まだ二十四、五の若々しい年輩で古渡り唐桟の袷に紺博多の帯、月代さかやきの跡青々と、しもぶくれのおっとりとした美男です。
左様さようなら一寸ちょっと革嚢カバンさげてゆきかゝれば亭主ていしゅ案内するを堅く無用と止めながら御免なされと唐襖からかみ開きて初対面の挨拶あいさつおわりお辰素性のあらまし岩沼子爵の昔今を語り
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
仰向いて見る天井に小歌が嫣然にっこり笑って居るので、これではならぬと右へ寝返れば障子にも小歌、左へ寝返れば紙門からかみにも小歌、鴨居にも敷居にも壁にも畳にも水車の裾模様が附いて居るので
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)