唐襖からかみ)” の例文
ただ願わくは上人のわが愚かしきをあわれみて我に命令たまわんことをと、九尺二枚の唐襖からかみ金鳳銀凰きんほうぎんおうかけり舞うそのはく模様の美しきも眼に止めずして
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
左様さようなら一寸ちょっと革嚢カバンさげてゆきかゝれば亭主ていしゅ案内するを堅く無用と止めながら御免なされと唐襖からかみ開きて初対面の挨拶あいさつおわりお辰素性のあらまし岩沼子爵の昔今を語り
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)