“ふすまがみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
襖紙100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
壁も天井もすすけて、床板ねだも抜けた処さえあるらしいが、隅々まで綺麗きれいに片づいていて、障子や襖紙ふすまがみの破れも残らず張ってあるなど
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
眼をあげると、折り重なった石と石のあいだから、どんよりと薄曇った空の一部が、襖紙ふすまがみの切れはしのように細長く見え、強い風がその隙間でかすかにうなっていた。
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
蝶子は声自慢こえじまんで、どんなお座敷ざしきでも思い切り声を張り上げて咽喉のどや額に筋を立て、襖紙ふすまがみがふるえるという浅ましいうたい方をし、陽気な座敷には無くてかなわぬであったから
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)