“かすめと”の漢字の書き方と例文
語句割合
掠取100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家康に従ってはいるが、もし家康が信長へ加勢として上方かみがたにでも遠征したら、その明巣あきすに遠州を掠取かすめとらんと云うはらもないではない。
姉川合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
其方儀そのはうぎ天一坊身分みぶんしか相糺あひたゞさず百姓町人を欺き金銀を掠取かすめとり候段かみないがしろに致し重々不屆につき遠島ゑんたう申付る(八丈島)
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たう開元年中かいげんねんちうせいあひだ劫賊こふぞくあり。近頃ちかごろ不景氣ふけいきだ、と徒黨とたう十餘輩じふよはいかたらうて盛唐縣せいたうけん塚原つかはらいたり、數十すうじふつかあばきて金銀寶玉きんぎんはうぎよく掠取かすめとる。つかなかに、ときひと白茅冢はくばうちようぶものあり。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
みぎ大膳儀だいぜんぎ先年神奈川かながは旅籠屋はたごやとく右衞門方に於て旅人を殺害し金子を奪取うばひとり其後天一坊に一謀計ぼうけい虚言きよげんを以て百姓町人をあざむき金銀を掠取かすめとり衣食住に侈奢おごり身の程をもわきまへずかみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其方儀そのはうぎ感應院かんおうゐん師恩しおんわきまへず西國修行に罷り出度由申立あざむきて諸國を遍歴へんれき徒黨とたうを集め百姓町人より金銀を掠取かすめと衣食住いしよくぢう侈奢ししやをなしたるだんかみを恐ざる致方いたしかた重々ぢう/\不屆至極に付獄門申付る
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)