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おほしまだ
初々しき
大島田結ひ
錦のやうに
絞りばなしふさ/\とかけて、
鼈甲のさし
込、
總つきの
花かんざしひらめかし、
何時よりは
極彩色のたゞ
京人形を
見るやうに
思はれて
ましてや
此大島田に
折ふしは
時好の
花簪さしひらめかしてお
客を
捉らへて
串談いふ
處を
聞かば
子心には
悲しくも
思ふべし、
去年あひたる
時今は
駒形の
蝋蠋やに
奉公して
居まする
白粉べつたりとつけて
唇は
人喰ふ
犬の
如く、かくては
紅も
厭やらしき
物なり、お
力と
呼ばれたるは
中肉の
背恰好すらりつとして
洗ひ
髮の
大嶋田に
新わらのさわやかさ
白粉べつたりとつけて
唇は人喰ふ犬の
如く、かくては
紅も
厭やらしき物なり、お力と呼ばれたるは中肉の
背恰好すらりつとして洗ひ髪の
大嶋田に新わらのさわやかさ