“おくだん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
臆断92.3%
臆斷7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我々が物の真相を知るというのは、自己の妄想もうそう臆断おくだん即ちいわゆる主観的の者を消磨し尽して物の真相に一致した時、即ち純客観に一致した時始めてこれをくするのである。
善の研究 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
ただ自分がそうであるからとて、人もそうであると臆断おくだんするのがよくないと思う。
去年 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
宗助そうすけこの臆斷おくだんゆるすべき餘地よちが、安井やすゐ御米およねあひだ充分じゆうぶん存在そんざいるだらうぐらゐかんがへて、ながら可笑をかしくおもつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
しかもその臆斷おくだんに、はらなか彽徊ていくわいすること馬鹿々々ばか/\しいのにいて、わすれた洋燈らんぷやうやくふつとした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それのみかとこつてからは、いもとだとつて紹介せうかいされた御米およねが、はたして本當ほんたういもとであらうかとかんがはじめた。安井やすゐめないかぎり、このうたがひ解決かいけつ容易よういでなかつたけれども、臆斷おくだんはすぐいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)