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臆断
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おくだん
ふりがな文庫
“
臆断
(
おくだん
)” の例文
旧字:
臆斷
いずれも芭蕉自身がなんらかの意味において指揮棒をふるうてできたものと仮定してもおそらくはなはだしい
臆断
(
おくだん
)
ではないであろうと思う。
連句雑俎
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
しかし、活動にもいろいろあるがいかなる意味の活動か一と口に云えるかと聞かれると、少し
臆断
(
おくだん
)
過ぎるようですが、私はこう答えても
差支
(
さしつかえ
)
ないと考えます。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
我々が物の真相を知るというのは、自己の
妄想
(
もうそう
)
臆断
(
おくだん
)
即ちいわゆる主観的の者を消磨し尽して物の真相に一致した時、即ち純客観に一致した時始めてこれを
能
(
よ
)
くするのである。
善の研究
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
ただ自分がそうであるからとて、人もそうであると
臆断
(
おくだん
)
するのがよくないと思う。
去年
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
夫子
(
ふうし
)
が
強
(
あなが
)
ちに
爾
(
しか
)
き道義的
誤謬
(
ごびう
)
の見解を下したるは、大早計にも婦人を以て直ちに内政に参し家計を調ずる細君と
臆断
(
おくだん
)
したるに因るなり。婦人と細君と同じからむや、
蓋
(
けだ
)
し其
間
(
あひだ
)
に大差あらむ。
醜婦を呵す
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
是
己
(
おのれ
)
が
臆断
(
おくだん
)
を以て理に
就
(
つい
)
て
古
(
いにしへ
)
の氷室を
解
(
かい
)
するなり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
自分はできるだけ根拠なき
臆断
(
おくだん
)
と推理を無視する空想を避けたつもりである。しかし行文の間に少しでも臆断のにおいがあればそれは不文の結果である。
比較言語学における統計的研究法の可能性について
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
金で
細工
(
さいく
)
をした妙な形の台である。これを蝋燭立と見たのは三四郎の
臆断
(
おくだん
)
で、じつはなんだかわからない。この不可思議の蝋燭立のうしろに明らかな鏡がある。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
是
己
(
おのれ
)
が
臆断
(
おくだん
)
を以て理に
就
(
つい
)
て
古
(
いにしへ
)
の氷室を
解
(
かい
)
するなり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
これからもまたこのイズムに支配せられざるべからずと
臆断
(
おくだん
)
して、一短期の過程より得たる輪廓を胸に蔵して、
凡
(
すべ
)
てを断ぜんとするものは、
升
(
ます
)
を抱いて高さを計り
イズムの功過
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「試み」なしの
臆断
(
おくだん
)
を続けたり、「試み」の結果を判断する合理的の標準なしに任意の結論を試みたり、あるいは「試み」に伴なう
怪我
(
けが
)
のチャンスを恐れて、だれも手を下す事をあえてしなかったら
比較言語学における統計的研究法の可能性について
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
それのみか
床
(
とこ
)
に
入
(
い
)
ってからは、
妹
(
いもと
)
だと云って紹介された御米が、果して本当の妹であろうかと考え始めた。安井に問いつめない限り、この
疑
(
うたがい
)
の解決は容易でなかったけれども、
臆断
(
おくだん
)
はすぐついた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
なんとならば、科学は
畢竟
(
ひっきょう
)
「経験によって確かめられた
臆断
(
おくだん
)
」
ルクレチウスと科学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
“臆断”の意味
《名詞》
推測、憶測により決めること。また、その判断。
(出典:Wiktionary)
臆
常用漢字
中学
部首:⾁
17画
断
常用漢字
小5
部首:⽄
11画
“臆”で始まる語句
臆病
臆
臆面
臆測
臆病者
臆病風
臆劫
臆説
臆病心
臆斷