“いしん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イシン
語句割合
維新46.7%
威信16.7%
遺臣16.7%
異心6.7%
依身3.3%
威震3.3%
惟新3.3%
畏慎3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丁度お前達の方のご維新いしん前ね、日詰ひづめの近くに源五沼という沼があったんだ。そのすぐとなりの草はらで、僕等は五人でサイクルホールをやった。
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
まず肉でもなんでもやって品物を放させたのち、犬を捕まえにかかればよかったのだ。警察は法規と威信いしんにかまけて思慮がたらなかったといわれてもぐうのも出まい。
チャアリイは何処にいる (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
かん高祖こうそ丁公ていこうりくし、しん康煕こうき帝がみん末の遺臣いしん擯斥ひんせきし、日本にては織田信長おだのぶなが武田勝頼たけだかつより奸臣かんしん、すなわちその主人を織田に売らんとしたる小山田義国おやまだよしくにはいちゅう
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
度胸を定めて先手を打つて、たしかに異心いしんのある外の女達の方に、腹藏なく笑ひかけた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
天台山にも異ならず。但し有待うたい依身いしんなれば、ざればかぜにしみ、くはざればいのちちがたし。ともしびに油をつがず、火に薪を加へざるが如し。命いかでかつぐべきやらん。
慶長十六年の六月、隠居して惟新いしんといっていた島津義弘の命令で、はるばる呂宋ルソン(フィリッピン)まで茶壺を探しに出かけた。そのとき惟新は、なにかと便宜があろうから、吉利支丹になれといった。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
滔々とうとう数千言すせんげんつぶさに其の人となりを尽す。うちに記す、晩年ますます畏慎いしんを加え、昼のす所の事、夜はすなわち天にもうすと。愚庵はたゞに循吏じゅんりたるのみならざるなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)