“あおざ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蒼褪44.2%
蒼白22.1%
青褪20.9%
蒼醒7.0%
2.3%
青晒2.3%
蒼色1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
間もなく病的に蒼褪あおざめたうすのような馬の大きな頭が、わたしの目路めじちかくに鼠色とはいえ明色ではない悒々ゆうゆうしい影をひいてとまった。
ヒッポドロム (新字新仮名) / 室生犀星(著)
道之進は黙って頼母の眼を見上げた……蒼白あおざめた顔に、剃刀のような双眸が鋭い光を放っていた。彼は静かに座を滑ると
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
下唇をギリギリと噛んだまま見る見るうちに青褪あおざめて行くうちに、白い眼をすこしばかり見開いたと思うと、ガックリとあおむいた。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
林田の赤かった顔色が、見る見るうちに蒼醒あおざめて、話が終ると、ひたいのあたりににじた油汗が、大きなしずくとなってトロリと頬をななめあごのあたりへ落ちさがった。
人造人間殺害事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
落々おちおち御休みになれなかったことは、御顔色のあおざめていたのでも知れました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
……突如として自分の前に立ちふさがったものは、顔色の青晒あおざめている女の姿! ぎょっとして見上げると頭髪かみのけは顔に乱れていて、物もいわんで、自分を捕えたままひややかにけらけらと笑い
稚子ヶ淵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
で、心ではどんなに頑張っていても、矢張りそうした不遇時代には、さすがに肉も落ち、顔色まで蒼色あおざめたほどである。