“あをぐろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アヲグロ
語句割合
蒼黒37.5%
青黒18.8%
青黝12.5%
12.5%
6.3%
蒼黝6.3%
蒼黯6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蒼黒あをぐろい顔で、髪は枯草のやうに乱れ、額に大きな黒子ほくろがあつた。白いYシャツに、灰色の洋袴ズボンをはいて素足である。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
もりなか平地ひらちくぼんで、ところ川幅かははゞも、およそ百畳敷ぜふじきばかり、かはなが青黒あをぐろい。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こゝでは深い青黝あをぐろい色をなして、其處此處に小さな渦を卷き/\彼吊橋の下を音もなく流れて來て、一部は橋の袂から突出た巖にさまたげられてこゝに淵を湛へ、餘の水は其まゝ押流して
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
あをぐろい石に夏の日が照りつけ
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
あをぐろい茂りを東北地方夏季中特有の優しみある空に、高くのびのびと差出してゐる松の廣い方陣、その方陣と方陣とのあひだに所々空間があつて、綺麗な芝生カガハラへりどつた野球グラウンド、テニス・コート
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
けれどももしこれがしんとした蒼黝あをぐろい空間でならば全くどんなにいいだらう。それでも仕方ない。
山地の稜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
鋭い利鎌とかまで草でもぐやうにたふされ、皮を剥がれ、傷つけられ、それから胴切にされてしまふ、今までは私の宅の周囲も、森林で厚肉の蒼黯あをぐろ染色硝子ステインドグラスを立てゝゐたが、一角だけを残して
亡びゆく森 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)