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飴売
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あめうり
ふりがな文庫
“
飴売
(
あめうり
)” の例文
遠くの方から
飴売
(
あめうり
)
の
朝鮮笛
(
ちょうせんぶえ
)
が響き出した。笛の
音
(
ね
)
は思いがけない処で、妙な
節
(
ふし
)
をつけて音調を低めるのが、言葉にいえない幽愁を
催
(
もよお
)
させる。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
飴売
(
あめうり
)
土平
(
どへい
)
の
道化
(
どうけ
)
た
身振
(
みぶ
)
りに、われを
忘
(
わす
)
れて
見入
(
みい
)
っていた
人達
(
ひとたち
)
は、
降
(
ふ
)
って
湧
(
わ
)
いたような「おせんが
来
(
き
)
た」という
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
くと、一
齊
(
せい
)
に
首
(
くび
)
を
東
(
ひがし
)
へ
振
(
ふ
)
り
向
(
む
)
けた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ここが北条氏康、氏政の本拠かと、事々物々に思わず眼を奪われて、うっかり歩いていたのであるが、気がついてみると、自分の姿は、
阿波
(
あわ
)
人形を飴箱の上に乗せ、それを首に掛けている
飴売
(
あめうり
)
なのだ。
篝火の女
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よぼよぼの
飴売
(
あめうり
)
は、あなしばし、ちやるめらを吹く。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
飴売
(
あめうり
)
のチャルメラ
聴
(
き
)
けば
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
遠くの
方
(
はう
)
から
飴売
(
あめうり
)
の
朝鮮笛
(
てうせんぶえ
)
が
響
(
ひゞ
)
き出した。笛の
音
(
ね
)
は思ひがけない
処
(
ところ
)
で、
妙
(
めう
)
な
節
(
ふし
)
をつけて
音調
(
おんてう
)
を低めるのが、言葉に
云
(
い
)
へない
幽愁
(
いうしう
)
を
催
(
もよほ
)
させる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
ここぞとばかり、
息
(
いき
)
せき
切
(
き
)
って
駆
(
か
)
け
着
(
つ
)
けた
群衆
(
ぐんしゅう
)
を
苦笑
(
くしょう
)
のうちに
見守
(
みまも
)
っていたのは、
飴売
(
あめうり
)
の
土平
(
どへい
)
だった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「これはまた
迂濶
(
うかつ
)
千
万
(
ばん
)
。
飴売
(
あめうり
)
土平
(
どへい
)
は、
近頃
(
ちかごろ
)
江戸
(
えど
)
の
名物
(
めいぶつ
)
でげすぜ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
飴
漢検準1級
部首:⾷
13画
売
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“飴売”で始まる語句
飴売土平
飴売爺々