ほつ)” の例文
みぎひだりうで釣合つりあひわるかつたんべい。ほつぺたのにくが、どつちかちがへば、かたがりべいと不具かたわぢや、それではうつくしいをんなでねえだよ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
『おうちかへつたら、とうさんやかあさんにておもらひなさい。おまへさんのほつぺたのあかいろもこのおばあさんのこゝろざしですよ。』
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
半分やるか、娘お清の聟になつてくれるか、と牡丹餅でほつぺたの申出でだ
ちゅッと嬰児のほつぺたをすすった。そして彼女は目をあげた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
不憫ふびんではあつたが、娘のほつぺたを打つた。
椎の若葉 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)