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露次
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ろじ
ふりがな文庫
“
露次
(
ろじ
)” の例文
魚勝
(
うをかつ
)
と
云
(
い
)
ふ
肴屋
(
さかなや
)
の
前
(
まへ
)
を
通
(
とほ
)
り
越
(
こ
)
して、
其
(
その
)
五六
軒先
(
けんさき
)
の
露次
(
ろじ
)
とも
横丁
(
よこちやう
)
とも
付
(
つ
)
かない
所
(
ところ
)
を
曲
(
まが
)
ると、
行
(
い
)
き
當
(
あた
)
りが
高
(
たか
)
い
崖
(
がけ
)
で、
其
(
その
)
左右
(
さいう
)
に四五
軒
(
けん
)
同
(
おな
)
じ
構
(
かまへ
)
の
貸家
(
かしや
)
が
並
(
なら
)
んでゐる。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
寝鎮
(
ねしずま
)
った家の
軒端
(
のきば
)
や、締め忘れた
露次
(
ろじ
)
に身をひそめて、掘割ぞいの鋪道に注意力をあつめていた。
東京要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そこで彼等は、台所へ押掛けた。そこはこの家の裏口になっていて、幅三尺位の
露次
(
ろじ
)
が、隣に並んだ三軒の家の裏を通って、表通りとは別の通りへ抜けられるようになっていた。
銀座幽霊
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
魚勝と云う
肴屋
(
さかなや
)
の前を通り越して、その五六軒先の
露次
(
ろじ
)
とも横丁ともつかない所を曲ると、行き当りが高い
崖
(
がけ
)
で、その左右に四五軒同じ
構
(
かまえ
)
の貸家が並んでいる。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
追いついて見ると、小路と思ったのは
露次
(
ろじ
)
で、
不断
(
ふだん
)
の自分なら
躊躇
(
ちゅうちょ
)
するくらいに細くて薄暗い。けれども女は黙ってその中へ
這入
(
はい
)
って行く。黙っている。けれども自分に後を
跟
(
つ
)
けて来いと云う。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
いまだに
好
(
い
)
い町になり切れないで、がたぴししているあの
辺
(
へん
)
の
家並
(
いえなみ
)
は、その時分の事ですからずいぶん汚ならしいものでした。私は
露次
(
ろじ
)
を抜けたり、
横丁
(
よこちょう
)
を
曲
(
まが
)
ったり、ぐるぐる歩き
廻
(
まわ
)
りました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
露
常用漢字
中学
部首:⾬
21画
次
常用漢字
小3
部首:⽋
6画
“露”で始まる語句
露
露西亜
露出
露骨
露台
露店
露顕
露地
露草
露呈