クダ)” の例文
つた つたと來て、ふうとち止るけはひ。耳をすますと、元の寂かな夜に、——タギクダる谷のとよみ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
君モ魏ヘクダッテ将来ノ富貴ヲ約束シテハドウカ。君ト漢中王トハ、養父子ノ間ニナッテイルガ、元々、君ハ羅侯子ラコウシノ子デアル。劉氏ノトウハ既ニ漢中王ノ実子ガ継グコトニナッテイル。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つた つたと来て、ふうとち止るけはひ。耳をすますと、元のシヅかな夜に、——タギクダる谷のとよみ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
去ル程ニ、大坂退城仕ルベキノ旨、カタジケナクモ禁中ヨリ御勅使クダサレ、門跡モンゼキ北之方キタノカタ年寄共トシヨリドモ如何アルベキヤ否ヤノ儀、権門ケンモンヲ恐レズ、心中之ゾンヨリ旨趣シシユ、残ラズ申シ出ヅベキノ由尋ネ被申マウサル——
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つた つたと來て、ふうとち止るけはひ。耳をすますと、元の寂かな夜に——タギクダる谷のとよみ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
渭州イシュウニオケル殺人犯ノ軍籍者、提轄テイカツ魯達ナル凶徒、コノ地方ニ立廻ラバ即刻、官ヘ速報スベシ。庇護ヒゴ行為ノ者ハ同罪タルベシ。モシ又、上告ノ善ヲスアラバ、即チ、賞一千貫モンクダサルル者也
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
當麻路タギマヂである。一降りして又、大クダりにかゝらうとする處が、中だるみに、やゝヒラタくなつてゐた。梢の尖つたカヘの木の森。半世紀を經た位の木ぶりが、一樣に揃つて見える。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
かくよさしまつりし国内クヌチに、荒ぶる神たちをば、神訊カムトはしに訊はし給ひ、神掃カムハラひに掃ひたまひて、発言コトヽひし磐根・木根立ち、草の隻葉カキハをも言封コトヤめて……天クダしよさしまつりき。
道は白々と廣く、夜目には、芝草のつて居るのすら見える。當麻路タギマヂである。一降りして又、大クダりにかゝらうとする處が、中だるみに、やゝヒラタくなつてゐた。梢の尖つたカヘの木の森。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
道は白々と広く、夜目には、芝草のつて居るのすら見える。当麻路タギマヂである。一降りして又、大クダりにかゝらうとする処が、中だるみに、やゝヒラタくなつてゐた。梢のトガつたカヘの木の森。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
それから同時に神様のクダつて来る時、即ち、或は、刈上げ祭りの時、或は田の代掻きをする時分、或は春の始めに、代掻きの舞ひを舞つたり、植付けの舞ひを舞つたり、刈上げの舞ひを舞つたりする
国語と民俗学 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)