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くつゝ
左右を
見定めて、
鍋を
片手に
乗らうとすると、
青森行——二
等室と、
例の
青に
白く
抜いた
札の
他に、
踏壇に
附着いたわきに、一
枚思懸けない
真新い
木札が
掛つて
居る……
いんきんだむしの
附着いてる箱は
川原崎権十
郎の
書いたてえ……えゝ
辷つて
転んだので忘れちまつた、
醋吸の三
聖格子に
障子に……
簾アハヽヽヽ、おい
何うした、
確かりしねえ。
馴れない
料理人が、むしるのに、
幾くらか
鎧皮が
附着いて
居たでせうか。
一口触つたと
思ふと、
舌が
切れたんです。
鬼殻焼を
退治ようと
言ふ、
意気が
壮なだけ
実に
悲惨です。