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遣過
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やりす
ふりがな文庫
“
遣過
(
やりす
)” の例文
上野行、浅草行、五六台も
遣過
(
やりす
)
ごして、
硝子戸越
(
がらすどご
)
しに西洋
小間
(
こま
)
ものを
覗
(
のぞ
)
く人を透かしたり、横町へ曲るものを見送ったり、
頻
(
しき
)
りに
謀叛気
(
むほんぎ
)
を起していた。
妖術
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
真日中
(
まひなか
)
に天下の往来を通る時も、人が来れば路を避ける。
出会
(
いであ
)
えば
傍
(
わき
)
へ外れ、
遣過
(
やりす
)
ごして
背後
(
うしろ
)
を参る。が、しばしば見返る者あれば、煩わしさに隠れ
終
(
おお
)
せぬ、見て驚くは
其奴
(
そやつ
)
の罪じゃ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
が、
矢張
(
やつぱ
)
り
石
(
いし
)
を
投
(
な
)
げるか、
何
(
ど
)
うか、
頻
(
しきり
)
に
樣子
(
やうす
)
が
見
(
み
)
たく
成
(
な
)
つたもんですからね。
御苦勞樣
(
ごくらうさま
)
な
坂
(
さか
)
の
下口
(
おりくち
)
で
暫時
(
しばらく
)
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
遣過
(
やりす
)
ごしたのを、
後
(
あと
)
からついて
上
(
あが
)
つて、
其處
(
そこ
)
へ
立
(
た
)
つて
視
(
なが
)
めたもんです。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
わんと
吼
(
ほ
)
ゆるを
除
(
よ
)
けて通る、
腕車
(
くるま
)
と行違い
遣過
(
やりす
)
ごして、
立停
(
たちどま
)
るはお丹なり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お兼は黙って
遣過
(
やりす
)
ごして、再び欄干の爪の跡を教えた。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
遣
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
過
常用漢字
小5
部首:⾡
12画
“遣”で始まる語句
遣
遣瀬
遣口
遣戸
遣手
遣繰
遣切
遣方
遣場
遣付