逝去かくれ)” の例文
しかるに奥様は松平和泉守まつだいらいずみのかみさまからお輿入こしいれになりましたが、四五年ぜんにお逝去かくれになり、其のまえから居りましたのはおあきという側室めかけ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お狐のふるとのさまがお逝去かくれじゃもの
っかさんもそれを御心配なすって、あの通りお逝去かくれになりました、私より他に兄妹きょうだいは無いと仰しゃいましたけれど、大切だいじな兄妹と思って下さるかは知らないが
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ついてはかみがお逝去かくれになれば、貴様も知っての通り奥方もお逝去で、御順ごじゅんにまいれば若様をというのだが、まだ御幼年、取ってお四歳よっつである、余りおちいさ過ぎる
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
重役の為に憎まれて遂には追放仰付けられた、お父様にはそれを口惜くやしゅう思召おぼしめしてか、やしきを出てから切腹をして相果あいはてられた、続いて母様もお逝去かくれになる時の御遺言に
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
昨今の処では御病気も大きにいようじゃが、どうもお身上みじょうが悪いので、今度の御病気は數馬決して安心せん、もしお逝去かくれにでもなった時には御家督相続は誰が宜かろう
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
うですか、なに好いうちこしらえて下すっても仕方がござりませんよ、う急に、旦那様がお逝去かくれに成ろうとは思いませんでねえ、何時いつまでも此処こゝに住んで居る了簡で居りましたが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あの御新造様も大旦那様もお逝去かくれになりました、それに御養子はいまだにお独身ひとりで御新造も持たず、貴方がおいで遊ばしてからあとで、書置かきおきが御新造様の手箱の引出ひきだしから出ましたので
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
なにを存じてろうが、お父様とっさまがお逝去かくれ前からある大白月毛おおしろつきげの馬、れは歳をっては居るが、癖のないい馬で、あれを遣ろう、荒くらずに歳をとって居るからいたわって乗るよう
駕籠を釣らして来て源三郎とおこよと云う女太夫を引攫ひっさらって逃げようとする、るめえとする、争って鎗で突かれて親父様はお逝去かくれだから、お家は改易になり、座光寺の家もつぶれたがね
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ウムお前の兄様あにさまは新五郎様と云ってね、親父様おとっさまはもうお酒好でねえ、お前が生れると間もなく、奥様は深い訳が有ってお逝去かくれになり、其の以前から、お熊と云う中働なかばたらき下婢おんなにお手が付いて
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)